使える英語プロジェクト事業―English Frontier High

EFSH(English Frontier High Schools)とは?

大阪府は、国際社会に通用する人材の育成と府立高校生の英語コミュニケーション能力のさらなる向上を目的として、平成23年度より「使える英語プロジェクト事業」を始めました。その事業を推進するため、English Frontier High Schools (EFSH) が府立高校の中から24校指定され、授業等における英語指導法の研究等を行うことになりました。本校は、レベル1(断片的な単語を並べる程度のコミュニケーション力)・レベル2(ゆっくり話してもらうか、繰り返しや言い換えをしてもらえれば簡単な会話は理解できる)の英語運用力を生徒につけさせる指導法の研究に取り組むG1グループの1校に指定されました。研究期間は平成23年度から3年間です。

本校の研究計画概要

◎達成目標:

普通科高校の従来の授業形態で、検定教科書を使用しながら、生徒に「使える英語」を身につけさせる英語指導法を作り上げます。現状では、「読んで理解する(Input)」活動が授業の主体で、読んだものを生徒が「自分のものとする(Intake)」活動やそれに基づいて「自分から英語で発信する(Output)」活動がほとんど行われていません。この研究では、検定教科書を使いながらOutput活動を増やし、「使える英語」を身につけさせる英語指導法を作ることを目指します。

◎具体的内容と方法:

『英語Ⅰの授業を、学年を越えて繰り返す。』

これは現在、山形県立鶴岡中央高等学校で研究・実践が行われている方法です。東京学芸大学 金谷 憲 教授の助言の下、授業を実際のコミュニケーションの場面とするため、同じ教科書を2年間にわたって使用しながら、Intake・Output活動を十分行う授業を行っています。本校のプロジェクトでは、この実践例を参考にしながら、以下に示す本校に合った効果的な指導法を研究します。

1年次(2単位) = 英語Ⅰ検定教科書を使用し、読解・語彙習得・文法理解・音読など、Input活動中心の授業を行う

2年次(2単位) = 英語Ⅰ検定教科書を再び使用して、文法練習・発表に向けた準備などIntake活動を行い、最終段階として発表などのOutput活動を目指す

2年次(2単位) = 英語Ⅱ検定教科書を使用し、読解・語彙習得・文法理解・音読など、Input活動中心の授業を行う

◎3年間の計画:

23年度:上記のような授業を行うための調査・検討

24年度:授業実践、成果の検証と評価

25年度:授業実践、成果の検証、まとめ

23年度の取り組み

◎これまでの取り組み

・6月30日、モデルとする山形県立鶴岡中央高等学校の公開授業に参加し、視察・調査・情報交換等を行いました。

・来年度本格的実施に向け、9月17日(土)に本校で授業参観・研究協議を行いました。東京学芸大学の金谷教授にもお越しいただき、貴重な助言をいただきました。本校英語担当教員・外国人講師のほか、外部からの参加者を含め18名で活発な意見交換ができました。来年度の授業計画をするための有意義な研究会となりました。

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・本校生の現状を把握するために、英語意識調査を1年生全員に行い、結果集計・分析を行いました。

・英語ルームを作りました。英語の授業はもちろん、補習や講習などにもフルに活用しています。

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・外国人講師(ALT1名・T-NET1名)とのteam-teachingを積極的に授業に取り入れています。1年生必修科目Oral Communication Ⅰと2年生選択科目Oral Communication Ⅰ、3年生選択科目「実用英語」においては、毎時間外国人講師と日本人教員合わせて3名で、主に英語で授業を行っています。

・学習意欲を高めるため、英検受験を奨励しています。6月11日(土)本校で実施した英検には、準2級2名、3級37名が合格しました。

◎今後の取り組み

・12月に1年生行事として、Oral Communication Ⅰ授業の “Show & Tell” 発表会を行います。優秀作品を1年生全員の前で発表するものです。

・同じく12月に、再び金谷教授を招いて第2回研究協議会を開きます。モデルとする山形県立鶴岡中央高等学校の英語科の先生にも来ていただき、来年度から実施する授業に関して、具体的な助言・提案などをしていただく予定です。

・1/20(金)6限に公開授業をします。

・1/21(土)に英検1次試験を本校で行います。その結果を受けて、1次試験合格生徒に2次試験対策講習を実施します。

・1/28(土)大阪府主催のOsaka English Forumに参加します。

・今年度中にタブレット型多機能携帯端末50台が府から納入されます。授業や補習に活用していく予定です。