418号 第38回卒業証書授与式

本日(3/1) 38期生の卒業式が実施されました。以下は、式辞の抜粋です。

春の息吹が感じられる今日の良き日、ただ今、卒業証書を授与いたしました298名の卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。また、様々なご苦労を乗り越えて、今日のこの日を待ち望んでおられた保護者のみなさまのお喜びも格別のことと拝察いたしますとともに、本校へのご理解とご協力に対しまして、厚くお礼申し上げます。

本日は、大阪府教育委員会ご代表 黒田 健司 様をはじめ、多数のご来賓の皆様のご臨席を得まして、第三十八回卒業証書授与式を盛大に挙行できますことを、心から感謝申し上げます。(礼)

 さて、私が校長として卒業生を送り出すのは、4回目です。38期生は、その中でも特に思い出深い学年です。 それは、いろいろな取り組みをした最初の学年だったからです。一番の取組は、グアム修学旅行です。皆さんが入学する前に、多くの生徒がネイティブスピーカーに接する機会を設けるには、修学旅行しかないと考え、シンガポールや台湾なども候補に考えました。そして、日本の高校生が数多く訪れているグアムは、日本から最も近い英語圏であり、様々な歴史や自然に触れあうことができると考えてグアムに決定しました。 

 初めての海外、空港での入国審査での不安、Kマートでの買い物、AGUEDA JOHNSTON MIDDLE SCHOOLとの学校交流、PICのポリネシアンダンスの舞台で行ったクラス毎のダンス、数え上げればきりがないたくさんの思い出ができたのではないでしょうか

次に取り組んだのが、勉強合宿と本校単独のオーストラリア語学研修です。

勉強合宿は、池ノ内先生からの提案でした。勉強だけの合宿を行う事で、学習習慣を身につけ、「自ら学ぶ」姿勢を持って欲しいとの思いからでした。まずは、場所探しから始めましたが、なかなか見つかりませんでした。そんな時、大阪国際大学の先生に、勉強合宿の場所が無くて困っているんですと話すと大学のクラブハウスと施設を使ってくださいと申し出がありました。場所は決まりましたが、本当に参加してくれる生徒はいるのか心配していました。しかしながら、それも杞憂に終わり、1年から3年までの30名が参加してくれました。そして、卒業生や多くの先生方がサポーターとして参加してくれました。実は、自学自習できなかったらどうしようと思い先生方がダンボール箱一杯の参考書やプリントを密かに用意していたのですが、使うことはありませんでした。 参加したみなさんからは、ぜひ続けてほしいと言われ今年で3回目を迎え、38期生の中には、3年間参加した人もいます。

 また、オーストラリア語学研修は、平成24年まで北千里高校・能勢高校との3校合同事業でしたが、本校生のホストファミリーが自動車事故にあう事態がありました。生徒は、無事でしたが学校として安全対策を見直すきっかけとなり、茨西だけで実施することで安全面をはじめ研修内容に責任を持って取り組む体制ができました。昨年、11名の参加者があり実現することができました。その内の7名が、今この場にいます。そして、英語への関心がより高まり、外国語学部や国際系の学部への進路決定している人もいると聞いています。

 さて、あと一つは何だと思いますか

 「茨西PRIDEバッチ」です。これをはじめようと思ったのは、平成25年に北野高校の校長先生から、北野では、校長賞として活躍した生徒にバッチを授与していると聞いたのがきっかけです。よし、茨西でも校長賞としてバッチを授与しようと考えすぐに予算化し、美術部にデザインを依頼しました。そして、記念すべき第一号は、バッチのデザインをしてくれた36期生です。

 校長室の前に歴代の授与者を掲示してから、廊下から「こんなん別にいらんし」とか「え! ○○もうてんの」、「なんでモモクロ」などの声が聞こえてきます。でも「茨西PRIDEバッチ」欲しいなと言ってくれる生徒も増えてきたと聞いています。38期生には、6名の授与者がいます。この場でひとりでも「茨西PRIDEバッチ」を胸に付けて参列してくれている人があれば本望です。

最後に、みなさんに伝えたい事があります。私は、校長として4年間、また教頭として3年間、計7年間茨木西高校で勤務させて頂きました。みなさんより、少し遅れますが3月31日をもって、私も茨西を卒業します。38期生のみなさんは、私の中で一番思い出深い生徒達であり、卒業証書を授与する最後の生徒でもあります。みなさんと過ごせた3年間は、私にとっての宝物です。

卒業おめでとう、そして、ありがとうございました。   以上を持って卒業式の式辞とします。 

平成二十八年三月一日

           大阪府立茨木西高等学校長   山田 亨