337号 第40回入学式

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本日(4/8) 第40回入学式を挙行いたしました。以下が式辞です。

朝からの冷たい雨も止み、春の日差しが差し込む今日の良き日、ただいま入学を許可いたしました四十期生320名の清新の気みなぎる皆さん入学おめでとうございます。ご列席いただきました保護者の皆さま、お子様のご入学おめでとうございます。また、本校第四十回入学式を挙行するにあたり、ご来賓としてご臨席いただきました、学校協議会副会長 谷 郁夫 様 をはじめ多数の皆様に、高い席からではございますが、教職員を代表して、謹んで御礼申し上げます。

 本校は、今年創立四〇周年を迎えます。芸能、スポーツの分野をはじめ、教員として学校教育にたずさわる方や経済界で活躍している多くの先輩たちがいます。 みなさんは、その栄えある茨木西高校に入学します。 

 校長としてのめざす学校像は、「茨西PRIDE」志をカタチに自ら気づく人を育てるです。まずは、みなさんにこの意味を理解して欲しいと思います。 

 「茨西PRIDE」とは、自分は、茨木西高校の生徒であると自覚をして行動することを言います。

「志をカタチに」とは、心に思い決めた目的や目標を実現することです。

自ら気づく人とは、文字通り自分の成すべき真実が、何であるかを理解できる人のことです。つまり、「茨西PRIDE」志をカタチに自ら気づく人を育てるとは、自分が、茨西でできることややりたいことをしっかりと見つけて行動する。その行動は、茨木西高校生として評価を受けることを自覚している人間になって欲しいという思いです。

 さて、みなさんは茨木西高校生として何をがんばりますか?部活動ですか?英語力ですか?苦手科目の克服ですか?がんばるには、目標がいります。部活動で全国をめざす。留学をめざして英語力をアップさせる。しっかりと勉強して希望の大学に進学する。10年後には、日本代表選手になっている。外資系の会社で世界を飛び回っている。茨木西の教師として、後輩たちに夢を語っている。

 しっかりした目標と将来像を描くことが大切です。しかし、私たちは、良い行いをしたいと願いつつも利己的な行為に走ってしまう弱さを持っています。また、他人に弱みを見せることをとても嫌います。それが故に、人の前では、できるだけ自分の心情を悟られないように振る舞ってしまいます。例えば、優先座席に座ってしまいお年寄りが側に来ても、誰かが譲るだろう。自分も疲れていると思ってすぐに席を譲れなかった事はありませんでしたか。例えば、2月・3月と必死に受験勉強をしていたはずなのに、勉強してない振りをしていませんでしたか。

 私たちは、一見迷いも悩みも無いように見えても、実は迷いと悩みだらけなのです。特に、思春期特有の心の動きに「両価性」というのがあります。聞きなれない言葉だと思いますが、相反する価値概念、例えば、好き嫌い、尊敬と軽蔑などが、同時にあるいは間をおかずに現れる事をさしています。例えば子どもたちが「学校なんか嫌いや」、「部活辞めたい」、「お父さん最低」などと強く言う場合は、感情を制御できずに自らの思い描いた行動ができなくて悩み、心に痛みを覚えて大人に助けを求めているのです。

保護者の皆さん、子どもにとって家庭は、最初の学校です。子どもは大人の「言うこと」ではなく、「すること」を真似します。子どもが生まれて「親」になったからと言って、大人として完成しているわけではありません。子どもと一緒に成長し、「親になっていく」のです。特に幼い間は、一生懸命にお子様を愛したはずです。例えば、夜中に高熱を出したとき寝ずに看病したり、夜間救急病院に駆け込んだのではないですか?この愛着関係がその後の親子関係の基本になり、愛された経験があるからこそ、子どもは親から離れて行けるのです。それは、保護者も同じで、子どもが思春期に入り、強く反発されても、それを乗り越える「よりどころ」になるはずであり、親の手を離れようという子どもに冒険をさせる力になる。この関係の中でこそ、子どもは親を乗り越えて、本当に自立していくのではないでしょうか。

生まれてから巣立っていくまで、様々な場面で子どもは自らを律する力をつけるチャンスに遭遇します。保護者自身も自らを律する心を育てるということを意識して、安易に子どもに迎合することなく、自分を制御しなければならないことを考えさせて育てていかなければなりません。

子どもは、本来、あちこちで迷惑をかけながら成長して行きます。そこで保護者以外の大人に、叱られたりたしなめられたりして、我慢することを覚え、社会のルールを身につけていくのです。

生徒のみなさん、自分がどんな生き方をするか、どんな道を歩くかは、決して周囲に決めてもらうのではなく、自分自身で明確に定める事が大切です。「茨西PRIDE」志をカタチに自ら気づく人になってください。 

私ども教職員一同は、子どもたちが適切な環境のもとで心身ともに健やかに成長し、豊かな道徳性を身につけ、将来のよき大人として自立してくれることを願っており、その支援を惜しんではならないと考えおります。

保護者の皆様におかれましては、合格者集合の折に「輝く青春のために」というPTA協議会編集の小冊子を配布しております。この冊子は、高校生になった子どもを理解し、その高校生活を側面から援助していくのに大変参考になる一冊です。ご一読のうえ茨西ガイドブックとともに、常にお手元に置いて頂き、学校と保護者の双方向のコミュニケーションツールとして活用して頂くことを切に願いまして、わたくしの式辞といたします。

平成27年4月8日  大阪府立茨木西高等学校 校長 山田 亨

 

336号 平成27年度1学期始業式

本日(4/8)の始業式の式辞です。

みなさん おはようございます。

先ほどご紹介しましたように、今年は、多くの先生方をお迎えしました。はじめて教壇に立たれる先生も何人かおられます。皆さん方を前にしてドキドキしておられる事と思います。

みなさんも新しいクラス発表で、朝から悲鳴のような声が聞こえていました。仲の良かった友達とはなれてしまった。思っていた担任の先生じゃなかった。様々な不安を抱いた人も少なくないと思います。でも、ひとは誰でも悩みや不安を抱えています。

朝から、自転車の傘差し運転している人に「傘差しアカン、降りるかたたみなさい」と声掛けをしていました。朝から、怒鳴られて気分が良くないと思います。他の学校の生徒や大人も傘差ししてるやんと思っていることでしよう。でも、ルール違反をして平気な顔をしている人は、茨西にはひとりもいないと信じています。

終業式の時に、「弱い心は、誰にでもあります。だからこそ、集団で正しい行いをすることで、弱さを克服することができます。みなさんの周りには、助けてくれる友達がいます。指導してくれる先生がいます。見守ってくれる保護者の方がいます。みなさんは、決して一人ではありません。」と言ったのを覚えていますか

これから始まる一年は、決して楽な道のりではないと思います。

三年生のみなさんは、6月の体育祭に向けて早くもどんな応援演技をしようかと考えている人もいるでしょう。三年間部活に情熱を注いできた人たちは、ひと試合でも多く戦いたいと言う思いで、今まで以上に練習に取り組む事でしょう。大いに楽しんでもらってかまいません。しかし、進路実現に向けて本気を出す時期でもあります。いつまでもYDKでは困ります。三年生の目標は、卒業して進路実現を果たすことです。

二年生のみなさんは、11月にグアム海外修学旅行という大きな行事が待っています。日本では、体験できない様々な出来事を経験することでしょう。今まで以上に英語の授業を真剣に受けて、少しでも英語力をつけてください。また、世界史でグアムの歴史について学ぶことがあるかと思います。しっかりと事前学習を積んで、よりよい体験学習にしてください。

午後から入学式があります。みなさんにとって新しい後輩が入ってきます。みなさんは、決して一人ではありません。

 You are  not  lonely !  

茨西PRIDEを持って、志をカタチにしてください。 

 以上で始業式のあいさつを終わります。